生態系の頂点は人間か?
生態系、それは・・・
”ある一定の区域に存在する生物と、それを取り巻く非生物的環境をまとめ、ある程度閉じた一つの系と見なすとき、これを生態系と呼ぶ”
すなわち地球の生態系は、地球の中で生息する生物とそれを取り巻く環境と言えます。
生態系はピラミッドであらわされることが多く、それは基本的に頂点へ行くほど生体数が少なくなければならないからです。
その原理から考えると、人間は自然界での生態系の頂点と言う存在では無いという事になりそうです。
しかしながら、人間は二足歩行をし、重たい脳みそに耐えられる体を得たことで、臨機応変に武器を作り出し、生態系の頂点であった最強の捕食動物をも絶滅させてしまう、最強の捕食者となりました。
ここまでは、自然の節理に沿う形ともいえるのでしょうが、ここで自然の節理に沿い続ける為には、最強の捕食者になった人間は、絶対数を増やせないというジレンマに陥ります。
勿論最初は人間も、この節理に抗わず、お互いに優劣を付け合いながら、縄張りを作り、戦い、殺し合い、自然が育む食物の恵みを獲り尽くすことなく、数が増えない様に努力を続けていたでしょう。
これは生態系の自然維持をするためには、仕方のない事かもしれません。
しかしながら人間は、この自然の生態系に収まる事を望まず、食物を自ら育て育むことを選択し、農耕や牧畜を発明し、得た食糧で民を増やし、コロニーの拡大をし、小さな群れの殺し合いから、大きな集団の殺し合いに発展させきました。
これは、自然の節理から推察すると地球内の生態系を無視した存在であることが明白です。
そして人間は、戦争や殺し合いを続けながら、土地を開墾し、農林水産業を発展させながら、土地の奪い合いを続けるのです。
この時点から、人間は生態系の頂点ではなく、生態系枠外の破壊者となってしまったと考えられるのではないでしょうか。
更には、産業革命を経て、世界規模の破壊行為を企て、行ってきたのです。
地球の土地や資源が限りなくあるものであれば、それでも問題は小さかったかもしれません。
しかしながら現在では人間は、地球の南の果てから北の果てまで到達し、土地や資源が限りあるものであることを知っています。
増え続け、破壊し続ける人類に、この地球の限りある自然は、なすすべもありません。
18世紀半ばから始まった産業革命までに人類は、およそ1000年かけて5億人程しか増えていません。
ただ、この1000年で5億人と言うのも、生態系からしたら、既に自然ではありませんが・・・。
しかし、そこからわずか100年で5億人程度増え10億人を突破、そのわずか100年後の1950年頃には25億人を突破します。
もうそこからはうなぎのぼりです。
その50年後の2000年には60億人。
その22年後の2022年には80億人を突破。
人口はとどまること知りません。
そんな莫大に増えた人間は、世界各地で戦争をやめません。
一体何を学べば、人間は破壊をやめるのでしょうか。
そして、そんな人間の破壊活動や社会生活により、地球は微妙に温暖化します。
最近は、牛のせいにしてみたりする人間も出てきましたが・・・
人間が増えたから、自然繁殖でまかなえなくなって、家畜が増えた訳で、人間が家畜を食べなくなり、完全に草食になったとしても、温室ガスを吸収する草木が大量に消費されることになり、結果はそれほど変わるものではないでしょう。
ただ、現在研究が進むバイオ技術により、飼育しない培養の肉や野菜が主食になれば、家畜も必要無く、農地開発の為の森林伐採もなくなりますが、そんなことが実現するころまで、はたして人間は滅びずにいれるだろうか。
現在の温暖化が人間による社会活動に由来するものであったとしても、長い地球の歴史の中では大した変化ではありません。
しかしながら、人間がこのまま生き延びていくためには、もっともっと大きな温暖化や寒冷化を乗り切る必要があります。
そのためには、最低でも、人間がもたらしたと考えられる現在の温暖化を止められなければ、この先に希望は見出せません。
勿論、気候変化だけではありません。
増え続ける後進国の人口も然り、脅威となるウイルスへの対応、継続的な食糧開発やエネルギーの開発、宇宙資源の有効活用など、あまりに多くの問題が山積しています。
生態系の頂点に立ったつもりで、いにしえの思考に囚われ、情報操作で民を洗脳し、エゴを民に押し付け、土地奪いの殺し合いの戦争を続ける卑劣な一部の国のリーダー達は、一刻も早く、脳の先進化を進めて、世界の国力を合わせて、地球の未来に向き合って邁進して欲しいと思います。
人口減少の平和的方法は、既に人間は一部の先進国を例として学習しています。
そろそろ人間は、生態系の頂点とおごらず、奪いあわなくても、殺しあわなくても、創造と愛で、地球の明るい未来を切り開ける存在になれないものでしょうか。
私が生きているうちに
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